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インフルエンザ対策 インフルエンザ予防 ニュース
新型インフル 透析患者に不安まん延 東北
2009年09月19日(土) |
新型インフルエンザ感染が拡大する中、妊婦などと並んで重症化のリスクが高いとされる人工透析患者に不安が広がっている。日本透析医学会の統計では、東北6県の透析患者は約2万人。通院する患者らの院内感染防止や、重症患者の受け入れにどう対応するのか、各医療機関も対策に追われている。 「感染したらどうなってしまうのか、いつごろから予防接種を受けられるのか。気が気でない」 糖尿病による腎不全で人工透析を受ける福島県内の会社経営の男性(53)は不安を募らせる。 腎臓疾患が進行した患者の多くは、体内の老廃物を除去する透析治療を週3回ほど受けながら生活する。腎機能の低下により免疫力が弱く、国内では新型インフルエンザ感染による死者も出た。 男性は「子どもが学校で感染しないかなど心配は尽きない」と漏らす。 医療機関も神経をとがらせる。120人の透析患者が通う仙台社会保険病院(仙台市青葉区)は、感染の疑いのある患者が透析を受ける際、ほかの患者にうつさないよう、ベッドに取り付けるビニール製の隔離ブースを人工透析室に導入した。 感染で重症化した透析患者がほかの医療機関から搬送されてくる事態も想定。腎臓病棟の一角を感染者専用とし、ほかの透析患者の病室と隔てることを決めた。 毎月2、3件の腎臓移植手術も行う同院では、移植後の患者への対応も課題だ。移植患者は移植臓器への拒絶反応を抑える免疫抑制剤を服用するため、感染症にかかりやすい。新型インフルエンザ患者と接触しないよう、病室内に簡易トイレの設置などを検討する。 岩手医大病院(盛岡市)は、入院患者への面会制限に踏み切った。合併症で入院する透析患者が多いため、来院者からの感染を防ぐ措置という。 約130人が透析に通う栗原市の達内科小児科クリニックでは、一般患者と透析患者が院内で接触する可能性のあるエックス線室前に、透明スクリーンと空気清浄器を備えた空間を設け、隔離を図った。 佐藤自伸院長は「透析室が一つしかないため、透析患者が感染した場合は、時間外の夜間に透析してもらうしかない」と言う。 透析患者本人の心掛けとして、仙台社会保険病院の田熊淑男院長は「人込みではマスクをし、症状が出たら、まず腎臓のかかりつけの医療機関に電話で相談してほしい」と強調。「家族が感染した場合は自分に症状がなくても連絡し、早めに抗ウイルス薬を服用するよう勧めたい」と話している。 |