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インフルエンザ対策 インフルエンザ予防 ニュース
感染者の入試どうする?文科省指針作り急ぐ
2009年09月10日(木) |
新型インフルエンザの流行期を迎え、来春の大学入試で追試験を行うか、会場での感染防止をどう図るかなどに各大学が頭を悩ませている。 例年は大学入試センター試験以外で追試験が実施されることはほとんどないが、大量の欠席者が出たり、当日会場で複数の発熱者が出たりする可能性もあるためだ。毎春のべ300万人を超える受験生が挑む大学入試。文部科学省では、公衆衛生などの専門家チームを設置し、指針作りを急いでいる。 「頭の痛い問題。こんな問題が起きるのは初めて」。毎年、全国最多の受験者数を誇る早稲田大の担当者は困惑する。今春、12万1000人の志願者を集めた早大では、2月の試験期間中、多い日は1万人を超える受験生が東京都新宿区などのキャンパスに集まる。 大教室での試験は集団感染を引き起こしかねないため、通常、発熱などのある受験生については別室受験で対応する。しかし新型インフルエンザが大流行し、当日多くの発熱者が出た場合や、大量の欠席者が出た場合に備え、追試験を含めた検討を始めているという。 早大では、交通機関の乱れなどで試験開始時間を繰り下げることはあっても、日を改める追試験は前例がない。最大の理由は、試験問題作成の負担が大きいためで、「今から新たな試験問題を作っても間に合うかどうか」(広報室)という。 こうした問題を抱えているのは早大に限らない。追試験を毎年実施しているのはセンター試験だけで、ほかの大学では「阪神大震災の影響などで実施された程度」(文科省大学入試室)。追試験を実施すると、試験日程が大学同士で重なってしまい、調整が困難という問題もある。 ほかの大学でも「もし追試験を行うなら試験監督をどのように集めるかが問題」(慶応大広報室)、「追試験などの方法で救済できないか検討したい」(日本大広報課)などの声があがっており、日本私立大学連盟(122大学)や日本私立大学協会(384大学)、国立大学協会(86大学)にも同様の相談が相次いでいるという。 一方、私立中高は、「2月前半の私立入試の後に公立高入試があり、影響を考えると追試験の実施が現実的には難しい」(日本私立中学高校連合会)という。 専門家には、「入試シーズンには流行のピークは過ぎており、ウイルスが弱毒性のままなら一般の受験生には危険はない」(外岡立人・元小樽市保健所長)との意見もあるが、文科省では、各大学の不安に応える形で今月4日、大学関係者や公衆衛生の専門家などからなる入試対策作業部会を設置。ウイルスが強毒化して入試を全面的に中止するという最悪の事態への対応も含め、10月中にも指針を示す方針だ。 |