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インフルエンザ対策 インフルエンザ予防 ニュース

新型インフルエンザ:授業遅れに懸念の声 小中高など休業104校 /秋田

2009年09月30日(水)

◇8月中旬~9月末


新型インフルエンザの感染が広がり、県内では夏休み明けの8月半ばから今月29日までに小中高校や幼稚園、保育所の休業(学級・学年閉鎖、休校)累計は104校に上った。特に秋田市内では、児童生徒の感染に加えて相次ぐ休業に授業の遅れや受験への影響を心配する声も聞かれる。こうした状況を受け、同市教委は休業基準の見直しを検討している。


秋田市内のある小学校は、4年生の1学級を29日から10月2日まで学級閉鎖にした。前日に児童2人の感染が確認されたためだが、今月12日以降、5~10日おきに児童の感染が確認され、学級閉鎖はこれで3件目。13日に予定した運動会も延期されたままだ。


児童のいない教室で評定作業をしていた担任の女性教諭は児童の健康を気遣いつつ「さらに感染が広がることも考え、学習の密度を濃くしていかなければ」と不安げに話した。急きょ復習用のプリントを作成し、家庭学習用に配布したという。


同校の校長は「感染拡大に向けた予防が最優先。授業は余裕を持って進めていくしかない」と話す。


県教委は新型インフルエンザの感染拡大に備え、学級閉鎖の基準を「当該学級で患者が複数確認された場合」と規定。「複数」の判断は市町村教委に委ねられている。秋田市教委は最も厳格な「2人以上」とし、学級閉鎖や患者数が増えれば学年閉鎖、さらに拡大すれば休校にする。いずれも期間は、感染した児童生徒が最後に登校した翌日から休日を含め1週間。同市教委は「新型は初期対応に効果があるため、季節性よりも厳しい基準を取っている」と説明する。


ただ、この基準に「厳しすぎて対応しきれなくなるのでは」との声もある。秋田市立山王中学校は9月に入って学級閉鎖から学年閉鎖、さらに休校に追い込まれる事態となった。ぜんそくと併発して高熱を出す生徒もおり新型インフルエンザの脅威を思い知らされた一方で、現実的な問題も立ちはだかる。


沖縄への修学旅行を12月に予定しているが、直前に生徒2人が感染して中止になった場合、感染していない生徒の保護者にキャンセル料の負担を求めるのは難しい。また高校受験の時期が迫れば、休業の影響は大きい。


安保亨教頭は「今後、高校受験直前に感染した生徒の試験をどうするかといった問題も出てくる。今の基準でやっていくのは難しいのではないか」と懸念を示す。


秋田市教委も「今後も感染が広がれば授業の進行や行事に支障がある。家族内感染もあり、学校を休みにしても防ぎきれない面もあるため、方針を見直す必要がある」と認めている。

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新型インフルエンザ:授業遅れに懸念の声 小中高など休業104校 /秋田

2009年09月30日(水)

◇8月中旬~9月末


新型インフルエンザの感染が広がり、県内では夏休み明けの8月半ばから今月29日までに小中高校や幼稚園、保育所の休業(学級・学年閉鎖、休校)累計は104校に上った。特に秋田市内では、児童生徒の感染に加えて相次ぐ休業に授業の遅れや受験への影響を心配する声も聞かれる。こうした状況を受け、同市教委は休業基準の見直しを検討している。


秋田市内のある小学校は、4年生の1学級を29日から10月2日まで学級閉鎖にした。前日に児童2人の感染が確認されたためだが、今月12日以降、5~10日おきに児童の感染が確認され、学級閉鎖はこれで3件目。13日に予定した運動会も延期されたままだ。


児童のいない教室で評定作業をしていた担任の女性教諭は児童の健康を気遣いつつ「さらに感染が広がることも考え、学習の密度を濃くしていかなければ」と不安げに話した。急きょ復習用のプリントを作成し、家庭学習用に配布したという。


同校の校長は「感染拡大に向けた予防が最優先。授業は余裕を持って進めていくしかない」と話す。


県教委は新型インフルエンザの感染拡大に備え、学級閉鎖の基準を「当該学級で患者が複数確認された場合」と規定。「複数」の判断は市町村教委に委ねられている。秋田市教委は最も厳格な「2人以上」とし、学級閉鎖や患者数が増えれば学年閉鎖、さらに拡大すれば休校にする。いずれも期間は、感染した児童生徒が最後に登校した翌日から休日を含め1週間。同市教委は「新型は初期対応に効果があるため、季節性よりも厳しい基準を取っている」と説明する。


ただ、この基準に「厳しすぎて対応しきれなくなるのでは」との声もある。秋田市立山王中学校は9月に入って学級閉鎖から学年閉鎖、さらに休校に追い込まれる事態となった。ぜんそくと併発して高熱を出す生徒もおり新型インフルエンザの脅威を思い知らされた一方で、現実的な問題も立ちはだかる。


沖縄への修学旅行を12月に予定しているが、直前に生徒2人が感染して中止になった場合、感染していない生徒の保護者にキャンセル料の負担を求めるのは難しい。また高校受験の時期が迫れば、休業の影響は大きい。


安保亨教頭は「今後、高校受験直前に感染した生徒の試験をどうするかといった問題も出てくる。今の基準でやっていくのは難しいのではないか」と懸念を示す。


秋田市教委も「今後も感染が広がれば授業の進行や行事に支障がある。家族内感染もあり、学校を休みにしても防ぎきれない面もあるため、方針を見直す必要がある」と認めている。

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